CSR
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episode 10

間伐材で、森の部屋。

森は、空気中の二酸化炭素を吸収してくれるという重要な役割を持っています。しかし、森の木々が大きくなってくると隣同士の枝や葉が互いに重なり合って成長を妨げることになります。また、森の中に光が入らなくなり下草も生えなくなります。それで、森の木の混み具合に応じて、樹木の一部を伐採し、残った木の成長を促す作業が必要になります。これを間伐といいます。

間伐を行うと、空間ができたことによって樹木の成長が良くなります。また、森の中に光が差し込み、地表に植物が育ち、雨水もよく浸み込みます。これにより、森を健全に守ることができます。

間伐を行うと、間伐材が生まれます。この間伐材を有効利用するために、ホッピービバレッジの本社では「森の部屋」をつくりました。山中湖に近い森で育ち、間伐されたヒノキを使っています。間伐には、環状剥皮という方法が採られました。環状剥皮というのは、樹皮を一周にわたって剥ぎ取り、立木のまま枯れさせる方法です。この方法だと、木にフィトンチットがたくさん残るそうです。

間伐材は、フローリング用と天井用の板になり、残った周縁部は壁の一部になっています。この部屋に入ると、いまだに木の香りがしています。この部屋で会議をすると、ミーティングを終えても部屋から出たがらない社員が多いのは、森の中の安らぎがこの部屋に満ちているからかもしれません。


episode 10
間伐材で、森の部屋。