ACT
06

episode 6

自然の力を利用しよう。

自然の力を利用して、大気中の二酸化炭素濃度を減らす。私たちにもできることがあります。

ひとつめは、緑を育てることです。木は光合成によって二酸化炭素を吸収します。その吸収量は、樹齢20年ほどまでの若い木ほど高いです。これは広葉樹も針葉樹も同じです。光合成によって、木は二酸化炭素を吸収し、二酸化炭素中の酸素を空気中に戻し、炭素を体内にたくわえます。木の重さの半分はこれらの炭素です。

夏に、木のある公園の横を通ると、周りよりも涼しく感じることがあります。木陰が太陽の熱をさえぎってくれるからですが、もうひとつ、木は天然のクーラーのような役割をしているからでもあります。葉から水分が蒸発することで周りの温度を下げているのです。アメリカの環境学者の研究によると、森のある公園では、日中の温度を1.8度下げることがわかりました。木を植えることで、庭や家など周囲の温度が下がり、その分夏のエアコンががんばらずに済みます。夏場の日除けとしてアサガオやゴーヤなどで緑のカーテンを作るのもいいですね。庭がなくても、ベランダで観葉植物を育てるのも。また、家庭菜園の野菜も二酸化炭素を吸収して育ちます。

雨が降ったら、その雨水を貯めておきます。水道水を作るためには、水の浄化にたくさんのエネルギーを使います。でも、雨水ならその分のエネルギー消費はゼロ。庭の花や畑の野菜にやる水、トイレに流す水、洗車で使う水などは、雨水を利用するのも省エネになります。水道代も節約できて一石二鳥ですね。


episode 6
自然の力を利用しよう。