ACT
05

episode 5

すべてのゴミは、リサイクルできます。

例えばペットボトルや食品のトレー、あるいはアルミ缶など、私たちの暮らしの中で身近なものがリサイクルできることは皆さんも既によくご存知だと思います。スチール缶のリサイクル率は90%もあり、アルミ缶のリサイクルではエネルギーを97%オフできるし、通販でたくさんゴミになるダンボールのほとんどは、再びダンボールに再生して使われています。

上に挙げた例は、言ってみれば、ゴミになった時の姿がリサイクル後の姿と同じだったりして、私たちが想像しやすいものです。もっと複雑なものは、ゴミになった場合、どうなるのでしょう。たとえば自動車は、たくさんの部品から作られており、その部品も鉄、アルミニウム、ゴム、プラスチックなど、さまざまな素材でできています。それらは、リサイクルすることができるのでしょうか。

廃車、つまり自動車がいらなくなった時に、どのようにリサイクルされるかを探ってみるのは、私たちがゴミのリサイクルを考える時に大きなヒントになると思います。ということで、自動車のリサイクルを少し掘り下げて見てみましょう。

いらなくなった自動車は、販売店が引き取ります。自動車のリサイクルについては、買う時に既にリサイクル費用を支払っているので、その費用がリサイクルに充てられます。

販売店が引き取った自動車は解体工場に運ばれ、ボディ、タイヤ、アルミホイール、プラスチックのバンパー、ガラスなど、バラバラに分解されます。鉄のボディは、またボディとして再生するための原料になったり、鉄骨や鉄筋など別の用途の原料に使われます。タイヤは細かく砕かれ燃料や道路舗装の材料として使われます。アルミホイールは溶かしてアルミ製品の原料になります。バンパーなどのプラスチックは再び自動車のパーツのための原料になったり、一部は燃料として使われます。ガラスも細かく砕かれて、ガラスの原料になります。また、最近の自動車はとてもたくさんの電線が張り巡らされており、多くの銅線が使われていますが、その銅も溶かして再び銅線に生まれ変わったり他の銅製品の材料になったりします。このようにして使われなくなった自動車は、ほぼ100%回収され、その95%がリサイクルされています。


episode 5
すべてのゴミは、リサイクルできます。